バラ館

1889(明治22)年頃の竣工と推定される木造の宣教師館。J.C.バラ(John Craig Ballagh)が住んでいたことからバラ館と呼ばれ、1942(昭和17)年、高等学部校舎建設のため取り壊されました。

様式的には、一階が下見張りで二階が魚鱗形のシングル張り、1階正面の3連窓、2階側面の張り出しなど、19世紀中頃のアメリカの住宅様式(特にクイーン・アン様式)の特徴をよく現わしています。また他の宣教師館と違い、この住宅の屋根は和瓦ではない材料(ただし、何であるかは不明)で葺かれているので、アメリカの住宅様式をもっともよく伝えているといえます。

バラ館

J.C.バラ

参考文献:

  • 明治学院文化財等保存修理委員会編『明治学院旧宣教師館(インブリー館)建物調査報告書』 1995年 学校法人明治学院